装丁で手に取る

自分と向き合ってはいけない、そこには何もないのだから。

何もないことは知っているつもりだ。創らなければ、必死に築き上げなければ存在しないのだから。
それがそれほどの恐怖と破壊をもたらすのだろうか。ここに疑問を抱くほど自分は虚しく、弱く、そして強い。僕はまだ、無知が強さになる幼さを失えずにいるようだ。

イビサ (講談社文庫)

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