ドロドロに酔った土曜の翌朝

・・・つづき


それでも僕は社会人根性が大分染み込んできたらしく7時に目を覚ます。でも頭痛と手足の痺れに嫌気がして二度寝
9時ごろになんとか起き出してシャワーを浴び、着替えたけれど、どうにも気持ちが・・・とかいうレベルじゃない。


こいつは確実に吐く。

いつかはわからないが、確実にゲロッパする波が〜さざ波が砂の砦を侵食するように〜ヒタヒタトよってくるのがわかる。
クマンチョ、いやこんなに気持ち悪い時にクマンチョとは呼べない。昨晩早めにギブした大熊が「昨日は俺もそんな感じだったんだよ〜」とチェックアウトする気満々で部屋に侵入してくる。完全回復してる・・・こういう時は軽くウザイ。
無理・・・とベッドに横たわり続けるが、既に部屋で出すもん出してゆるやかな回復傾向にある三神登場。
とりあえず出発する事になる。しかし、廊下に出た途端急に三角波級の高波が・・・エレベーターホールの灰皿に顔を埋めたい気分だ。こんなこと事細かに書いても仕方が無いね、結局1Fのトイレに駆け込みました。最近吐くほど飲む回数が増えてる気がする。


その後、未だグロッキーな僕らはカフェで小刻みに震える手でスコーンを口に運んだりしながら休息をとった。じわじわと回復してきたところで再出発、目的地を浜松に設定する新生3バカトリオ。胃腸をいたわりうなぎ茶漬けが食べたいらしいが、遊びの距離感が完璧狂っている。
名鉄の特急で途中、豊橋まで向かう事にする。
この電車、以前豊橋に後輩の演奏旅行を見に行く時にも乗ったことがあるあるけれど、先頭車両が展望車。非常にお子ちゃま仕様でウカレテルわりにあっさりキップが取れてしまう。

当然のごとく気に入ってしまったので今回が二度目の乗車。しかも今回は先頭車の中でも、フロントローを入手する事に成功。二日酔いのV字回復が始まる。
しかし、単純に喜んでいたのも乗車まで。
いざ着席してみると2列目に親子連れを従える20代も半ばを迎えた3人の青年という非常に気まずい事態に陥る。
特に身長に比例し座高も嵩張る大熊と僕は、いたいけな子供に「パパとお出かけ日曜日、嬉しい嬉しい展望車、見える景色は後頭部。orz」という絶望を与えないように常に腰を前方にスライドさせ、ずり落ち気味で後方からの視界を確保したサービスポジションを取らざるをえなくなる。
「早く・・・降りて・・」と心の中で祈るも、子供は結局終点まで降りることなく、普段使わない部分で座り続けた僕達はオシリの一部でこの歳にして床ズレの疑似体験をすることになった。
と、いろいろあったものの、展望車のすばらしい視界と、意外に強い冬の光が酔い覚ましとなり、最終的に浜松駅に降り立った頃には、体調はかなり回復していた。こりゃ行ける!


当然浜松駅で待ち受けるのは我らがロッチ。実に3ヶ月振りの再会・・・大して長くない。
ロッチは「おもちゃ屋がどうこう」とワケのわからないことを言っているが、本当にわけがわからないので流す。相変わらずシュールな男だ。
駅前のうなぎ屋に入る。
演奏旅行浜松公演の時に立ち寄った店だが、店舗は建て替えられており綺麗になっていた。
メニュー最上段に書かれた「うなぎ茶漬け-\2,500」を揃って注文する。
四年半前の夏にも食べたメニューだ、こんなに高かったっけ?
うな丼としても、昆布茶を掛けてうな茶としても食べられて、見た目以上にボリュームがある。やっぱり美味しい。また浜松に来た時は、と思う食い物だ。

その後、アクトシティーの展望台に登ったあと、「ルイブラス」の打ち合わせとGWに行う予定の「謎のセミナー」の打ち合わせ、夏休みの「東海道中膝栗毛」の打ち合わせをして解散。僕らはそれぞれの新幹線に乗り込んだ。

 前の晩酔ってテレフォンショッキングをしたらしく、携帯の電池がなくなり、写真を取れなかったのが残念だった。金、使いまくったけど久しぶりに遊び呆けることができてなかなか楽しかったよ。リフレッシュできたし、こういう週末もたまにはいいね。