Mary Poppins

浅井健一は「小さな恋のメロディという映画を見た事がないならはやく見たほうがいいぜ♪」って歌っていた。
俺は小さな恋のメロディーは見た事がないけれど、もし「メリーポピンズ」を見た事が無い人がいるなら早く見たほうがいいと思うよ。
高校生の頃、吹奏楽部で「ディズニーメドレーⅡ」をやった時に「お前、チムチムチェリーになると急に張り切るよな」と言われたけど、
それはチムチムチェリーの譜面が簡単だったからじゃなくて、俺の中のメリーポピンズ魂が張り切らせていたんだ。


普段映画は全然見ないし、ここ10年で映画館に足を運んだ回数も片手で足りちゃうんだけど、別に映画が嫌いなわけじゃない。
特に子供の頃に何度も見た映画ってのは心に残っているもので、「メリーポピンズ」は俺にとってそんな映画。たぶん幼稚園に行くか行かないかの頃からだと思うけど、本当に何度も見た。
もうめちゃめちゃ大好きで俺にメリーポピンズ語らせたら2時間枠じゃ収まらないね。
それくらい好き。


でもそれだけ大切なメリーポピンズを収めた我が家のVHSは、俺が小学生の頃に親父がテニスの試合か何かを上から録画して消えた。
悲しいぜ〜、子供にとって大好きな映画がマッケンローの姿に変わるのは。いや、マッケンローが出ていた試合かどうか知らないけどさ。
それ以来もう10何年も見てなかったけど、去年DVDになってる事を知ったんだよね。「欲っしいな〜」と思いつつ買ってなかったんだけど、近頃の「物欲に寛容な私」の波に乗って買ってしまいました。
アマゾンで注文して、届いたのが平日だったにも関わらず、週末まで辛抱できずに見てしまったよ。
これでいいのか?25歳。


んでもう、ほんと素晴らしい。
こんな映画近頃ありますか?実は40年前の作品って知って驚いた、俺が初めて見た時も公開から20年は経ってたわけだよね。
でも古臭さなんて皆無。ミュージカル映画+アニメーション+特撮って恐らく当時の技術の粋を集めた作品なのだろうけど、「あー頑張って創ったね」といった努力賞的要素は皆無でビックリする。
でも、そんな技術的にどうこうだなんて語る映画じゃないと思うんだよ、これは。
俳優陣、脚本、音楽、映像、登場人物のキャラクター、ジュリーアンドリュースの歌声、どれをとっても上質だし、何より見ていて幸せになれる。
あのカバン、どーなってるんだろうって本気で不思議だったし、散らかった部屋が指パッチン一つで片付いたらどんなに楽だろうとか、笑いまくってたらいつか空を飛べるんじゃないかって本気で思ってたとか。そんな記憶が一気によみがえってきた。
そして、今見ると実は非常に含蓄あるセリフの数々。それを感じさせないストーリー展開。

大仰だけど、たぶん俺の人生哲学はこの映画にあると思う。
例えば「かたづけ?遊ぶんじゃないの?」と聞く子供に対して
「It's depends on your point of view. In every job that must be done there is an element of fun.
You find the fun, and snap! the job's a game.」だもんね。
普通にこんなコト言われたら、嫌になっちゃう。でもメリーポピンズが言うなら素直に受け入れられるし、そういえば俺就活の時面接で全く同じ事を面接官に対して言っていたなー、それに対して今の俺は・・・とか苦笑しちゃった。


ともかく、語りだしたらほんとにキリがない。見た事ない人はほんと見たらいいと思う、最高だよ、マジお勧め。
ハッピーになれますよ。


メリーポピンズ スペシャル・エディション [DVD]

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