邪宗門を読む

高橋和巳邪宗門をどこで知ったのかは覚えていません。
おそらく高校生の頃だったと思いますが、その頃僕はまともに本など読んでいませんでしたし。
読みたいなと思いつつも、長い間手をつけていない本の一つでした。
2007年の1冊目にと意を決して読みかかったのは良いのですが出張なども重なり、予想以上の遅読になってしまっています。


それでも先日ようやく文庫にして2巻3部構成の第1部を読了しました。
一頁を読むのにすごく時間が必要です。
でも、もしも少し時間に余裕のある人がいたら手にとってみてほしいと思います。
ポピュラーな小説とは言いがたいですしやや古い作品ですが、想像していたほどのとっつきにくさはありませんでした。
何というか「時代による感覚のズレ」みたいなものが全くないんです。
その点からもいかに普遍的な部分、本質をついている作品なのかがわかります。
内容に関して簡潔に説明するのが難しい作品なので、もう少し経って消化して書く機会があればそこで触れたいと思います。


まだ僕も読了するまでには時間が掛かりそうですが、すでに感動しています。
それも簡単に涙を流せるような類のものではなく、じっとりと心に残る感覚です。
なかなか凄い小説、おすすめです。


あと4日間で読破するのは厳しそうですので、せめて上巻を読み終えてから。
下巻は鞄につめて出発しようと思います。
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